生まれた季節が好きな人が多いとどこかで聞いたような気がするが、夏生まれの私は春が好きだ。

だんだんと日が長くなり、温かくなり、桜のピンクと菜の花の黄色の中を歩くとほっこり穏やかな気分になる。

 

映画『お葬式』で、「決めた、俺は春に死のう。」という主役の台詞が妙に染みた。

まだ若かった私でも。

 

ちなみに母は4月下旬、私の憧れの春に亡くなった。入院してから食欲が全くなく、病院の食事が進まず可哀想なほどだったが、ひな祭りには私の作ったちらし寿司を「美味しいねぇ、また作ってきてね」と食べ、4月初めには病院のすぐ裏に広がる桜堤を、車椅子に乗って出入口から眺めた。

もっとも、体重が減ってふっくらとしたお肉がなくなってしまった母は、車椅子でゆられて「お尻が痛い、帰ろう」を連呼し、私と息子で大笑いし、ほんの数分で病室に戻ることになったが。

この思い出があるから、春を変わらずに好きなままでいられるのだと思う。

 

命日のお墓参りにも、小さな我が家の庭に咲く少しのお花を手向ることができる。

 

やっぱり私も春に・・

いや、私は4月から新たな一歩を踏み出すんだった。

大好きな春をずっと長く堪能できるように、健康に気をつけたいと思う。

 

あ、でも叔母の作るおはぎが食べたいなぁ。

どのお店よりも絶品だから。

 

今日、私の過去記事にスターを付けてくださったという通知があった。

その方のブログをのぞかせていただいたところ、あんこを作ったとの記事に惹かれて思い出した叔母のおはぎ。

そういえば先日のお彼岸の時も食べたいなと思ったなぁ。

などと取り止めのない連想が繋がった春の晴れの日。

 

自由時間のある専業主婦最後の1日だからこそ、通知に気がつき、久しぶりに投稿してみました。